プレスリリース

Criteo、年末年始商戦の消費者行動調査により日本の EC トレンドを分析

今年の福袋の売れ筋の価格帯は、オンラインが実店舗よりも 3000 円高め

インターネット上のオープンな広告プラットフォームを提供する Criteo(クリテオ、本社:フランス、日本取締役社長:グレ ース・フロム、以下 Criteo)は、オンラインショッピングをした経験のある日本人 401 人を対象に、福袋をオンラインで購 入することに関するアンケート調査を 2018 年末に行い、2019 年元旦からの実際の EC 取引実績のデータと照らし合 わせ、オンラインショッピングのトレンドを分析いたしました。本日、その調査結果を発表します。

Criteo は、実店舗からオンラインへと購入チャネルが広がりつつある福袋に関して、予約販売が活発になる年末から年 始にかけて消費者に対し購買意欲をアンケート調査しました。また、これに合わせて、オンライン上の消費者行動を、自 社データをもとに検証しました。

アンケート調査は、自社のオンラインモニターのうち日本人を対象に、2018 年 12 月 27 日から 29 日にかけて実施 しました。有効回答者数は 401 人です。

福袋の主戦場はオンラインへ

福袋は、お正月の初売りの目玉として定着した日本の商文化。福袋のはじまりには諸説あり、江戸時代か明治時代 かに呉服屋が始めたと言うのが有力とされます。百貨店で福袋が販売されはじめたのは昭和に入ってからのことで、平成 に入ってからは衣服から電化製品、貴金属など「モノ」の多様化や、最近ではサービス利用など「コト」へと広がりました。 百貨店が開店する前から行列ができ、勇んで福袋を購入する買い物客の姿は、年始の初売りの風物詩とも言えます。 そんな風景も、インターネットの普及にともなうオンラインショッピングの浸透により、変わりつつあります。

この度、Criteo が実施した調べでは、福袋を購入する意 向のある消費者の半分がオンラインで予約および決済にシフ トする動きがありました(図1)。また、売れ筋の福袋の推 定平均単価においては、実店舗では 7,300 円に対し、オン ラインでは 10,300 円と、4割ほど高めの価格帯であること がわかりました(図2)。

オンラインでの福袋の購入においては、スマホの利用率が 20 代から 30 代にかけて高くなっており(図 3)、それを後押 ししているのが、小売業者による自社のスマホアプリを活用し た販促活動が活況であることが背景に挙げられます。

また、福袋をオンラインで予約・購入できることから、11 月に予約・購入をする消費行動も見られます。年末にかけては オンラインでの予約もしくは購入に大きな波はありませんが、実店舗の福袋購入においては 1 月 1 日あるいは 2 日から 始まる初売りタイミングで爆発的な伸びがみられました(図4)。

このほか、「オンラインでの福袋の購入数」については、回答者の 40%が2個、20%が3個で、そのほとんどが送料は 無料か支払うとしても 500 円までが許容範囲と考えていることがわかりました。

「福袋を購入する理由」としてオンラインは、「便利」「セレクション」が、店舗では「つき合い」や「日用品」がキーワードと なり、いずれにも共通するのは「お買い得」や「お楽しみ」が挙げられました。

福袋を取り巻く年末年始の消費行動

Criteo は、世界 19,000 社の広告主と、数千のパブリッシャーと連携して得られる膨大なデータを、学習・分析する AI、「Criteo エンジン」を構築しています。膨大なデータを精密に分析することにより、全ての広告チャネルにおいて効率 的な広告配信を実現しています。月間アクティブユーザー数が 14 億以上という世界最大規模のオンライン上の消費者 行動データを保有しており、そのユーザーごとに数百もの購買シグナル*を取得、「この顧客は次に何を買うか」を予測し て一人ひとりに最適化した購買体験を提供しています。

この度、当社のデータベースをもとに、日本における年末年始の消費者動向の実績を調べたところ、福袋の EC 取引 (売上)がピークに達したのは、今年の元旦でした。12 月のラスト 2 週間の平均に比べ 173%増を記録し、年末か ら福袋をオンラインで予約・購入する傾向は年々高まってはきているものの、元旦は依然として売り上げ日のトップを飾り ました。

<2018 年 12 月中旬から 2019 年 1 月7日までの日本の小売業のオンラインでの福袋売上指標推移> ※12 月ラスト2週間の平均値を 100 とする

ブラックフライデーを皮切りにセールラッシュで活況を迎える

欧米における年末商戦の皮切りとされるブラックフライデー(2018 年は 11 月 23 日)が、最近では国内でもアパレ ル業界を中心に季節的なプロモーションとして取り入れられ始めています。実際に、この日は 10 月の平均 EC 取引件 数を 31%上回っており、ブラックフライデーを狙ったプロモーションがじわりと活気づいてきたことが伺えます。また、オンライ ンショッピングが浸透してきたことから、毎年のクリスマス商戦も、クリスマスのみならず、秋から年始にかけて立て続くイベン トに乗じ、創意工夫を凝らしたプロモーションをオンラインで展開する企業もふえています。ブラックフライデーはまさにその 1つと言えます。年末から年始にかけて、EC 取引件数が急上昇するタイミングがいくつかある中で、トップだったのは初 売りが始まる元旦で、10 月平均に対して、44%増を記録しました。

<2018 年 9 月 30 日〜2019 年 1 月 8 日の日本の小売業のオンライン売上指標推移> ※2018 年 10 月の平均値を 100 とする

欧米のブラックフライデーは、以下の売上指標のチャートが示す通り、10 月の平均に比べ、3倍の規模となり、翌週 の月曜日のサイバーマンデーでも売上がシャープに伸び、ほかの期間と比較しても圧倒的に影響力のあるイベントである ことが明らかです。す。秋から売上が同程度に急上昇する波が継続している日本との、オンライン消費行動や企業のプ ロモーション展開においての顕著な違いが表れています。

<2018 年 10 月 1 日〜2019 年 1 月 13 日の小売業のオンライン売上推移> ※2018 年 10 月の平均値を 100 とする

*購買シグナルとは、EC サイトで、顧客が何と何を比較して、何を悩んで何を最終的にカートに入れたかという購買の意思決定のサインを さす。

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