コマースマーケティングのテクノロジー企業である、Criteo(本社:フランス、NASDAQ:CRTO、以下Criteo)は、日本における年末のショッピング傾向やユーザの動向などに関する「年末商戦トレンドレポート 2017」を発表しました。
本調査は昨年10月から12月の、約33億のサイト訪問者による約2億件の取引データから、ユーザの行動やサイト閲覧とショッピングカート状況の関係性などのデータを分析し、2017年のクリスマス商戦の傾向を推測しています。
本調査により、Eコマースビジネスは引き続き小売業界の成長を牽引し、オンライン環境におけるユーザ行動のみならず、オフラインでの行動も大きく変化させていくと言えるでしょう。
<年末商戦トレンドレポート サマリー>
1. ユーザによる商品の閲覧は、11月上旬から増加
- サイトへの訪問数は、10月と比較して11月と12月にそれぞれ5%増、15%増と大幅に増加します。11月の売上は横ばいですが、12月は10%増になっています。
- サイトコンバージョンは、12月上旬と、クリスマス前の週末に大きく上昇します。
- 平均購入額は11月第2週がピークとなり、11月と12月の平均購入額は10月比で15%増の状態を維持しています。
2.特定商品の売り上げが急増
- コンピュータソフトウェア、生花およびギフト、フレグランスなどの商品は、10月比で最大で22%増となります。
3.モバイル対応の重要性
- 年末に近づくほど、ユーザはモバイルを介しより多くの取引を行うようになる傾向にあります。
- 最終的にデスクトップで購入した場合でも、大半はブランドとユーザの接点はモバイルから始まっています。
- 複数のデバイスを利用するユーザは、より多くの商品を購入する傾向があります。
■レポートハイライト
<年末の購買傾向>
購入プロセスはいつ始まり、いつピークに達するのか
- ユーザによる商品の閲覧は、11月上旬から増加しはじめました。
- 購買活動は11月下旬から12月中旬にかけてピークを迎え、それ以降は減少しました。
- 昨年は、12月4日(日)と12月11日(日)に、サイト訪問者数がピークに達し、10月の平均と比べて30%増となりました。
- サイトコンバージョンは、12月上旬と、クリスマス前の週末に大きく上昇しました。
- 昨年は、12月4日(日)、12月7日(水)にコンバージョン数が10月平均よりも170%程度まで伸長しました。
- 次のピークは、クリスマス直前の週末、12月18日(日)に、10月平均対比で、150%程度まで増加しました。
年末休暇による小売販売への影響
- 2016年の年末シーズンでは、「11月11日」の売上が購入額で最高となり、2015年の「11月11日」と比べて49%もの増加が見られました。この日の1件あたりの平均購入額は、15,959円となりました。
- ショッピングのピークは、11月下旬から12月中旬となっています。
- 売上高はクリスマス以降に急激に低下し、12月30日には底打ちになりました。
ユーザが購入しているものとは?
- 香水や化粧品の売り上げは2015年の年末シーズン中には減少しましたが、2016年には増加しています。
- スポーツ ・ アウトドア関連製品は、年末シーズンにおいての売上は2015年、2016年ともに芳しくありませんでした。
<ユーザの年末の行動>
クロスデバイスの行動
- 日本では、デスクトップを介した取引の27%はモバイルからのアクセスから始まっています。 クロスデバイスからのコンバージョンは、デスクトップにおける取引全体の35%を占めます。
- 別のデバイスからのクリックによって開始された取引は、クロスデバイスのトラッキングが可能な場合に限り、正しく把握・分析することができます。 特にデスクトップで完結したポストクリック取引の大部分が、モバイルからのアクセスから始まったものです。
- クロスデバイス対応のトラッキング機能およびソリューションを活用すれば、支出額の多いユーザに、より適切にアプローチすることができます。 これは適切なターゲット設定をはじめ、入札やレコメンド、最適化、アトリビューションを行う機会が得られるためです。
モバイルでの行動
年末のホリデーシーズン中、ユーザは外出先で買い物をする傾向にあります。そのため、この期間はPCよりも、モバイルでの支出増加が見込まれます。
アプリでの行動
- クリスマス休暇の数週間前は、日次シェアの増加はわずか。購入者が配達の期間を考慮している動向が見られます。
<本調査の出典>
日本の小売業者に関するCriteoのデータセット(2016年10月1日~2016年12月31日、クライアント数:901社、サイト訪問数:33億1,703万799件)