インフレが消費者行動に及ぼしている3つの変化

更新日 2023年04月25日

世界中がインフレの波に襲われる中、現在の経済状況が今後どう展開していくのかについては、世界中のエコノミストの間で意見が分かれています。 物価上昇は徐々に和らぐと言う人もいれば、急速な下落を予測する声もあります。1 未来は依然として不確実ではあるものの、消費者に及ぼすインフレの影響は当分の間、続くと思われます。

Criteoではこのほど、インフレが消費者の購入行動や嗜好にどのような影響を与えているかを把握すべく、世界中の約1万2,400人の消費者を対象にアンケート調査を実施。その結果を「賢くショッピングする消費者たち」にまとめました。

調査の結果、消費者は物価上昇の最中にあっても賢くお買い物する方法を見つけていると同時に、欲しいものを購入する余裕も残しているようです。 本ブログでは、広告主が考慮しておきたい、インフレ下における消費者のショッピング行動に関するトレンドを簡単にご紹介します。

調査結果の詳細は、レポートをダウンロードしてご確認ください。(フォーム入力無しでダウンロードいただけます。)

トレンドの詳細についてはフルレポートをダウンロードしてお読みください。グローバル版のほか、北米・南米、欧州・中東・アフリカ、アジア太平洋地域の10カ国のローカル版もご用意しています。

ベストオファーを探す場所は「オンライン」

「限られた予算を最大限に活かせるように、商品を購入する前には時間をかけてオンラインでベストオファーやお買い得品を探す」と回答した消費者の割合は、世界全体で71%に上りました。

この傾向は韓国(69%)、米国(73%)、スペイン(76%)、フランス(76%)と、すべての国で共通しており、 急激な物価上昇が続くオーストラリア(80%)とイタリア(81%)では特に顕著に現れています。

結果的に、世界中の57%の買い物客が「頻繁にオンラインで購入するようになった」と回答しています。 「頻繁にオンラインで購入するようになった」消費者の割合は、米国(64%)、オーストラリア(66%)、韓国(70%)でさらに高い値を示しています。

消費者がお得な情報を求めて検索と購入の両方にオンラインで長い時間を費やすようになった現在、広告主は購入の発生するあらゆる瞬間にインパクトある広告を配信し、適切なオーディエンスとエンゲージする必要があります。 Criteoのコマースグロース機能は、広告主がブランドの注目度を集めながら、訪問、エンゲージメント、購入につながる可能性の最も高い商品レコメンドを、インテリジェントに提示できるようサポートします。

複数の小売業者から購入しているオンライン買い物客が増加

Criteoが同じ小売パートナーのグループから取得した、消費者のショッピング行動データによると、5社以上の小売業者から購入している消費者の割合が、2022年後半には前年比で28%増加していることがわかりました。2

世界の平均を上回る国もあり、 5社以上の小売業者から購入しているオンライン買い物客の割合は、日本32%、米国48%、韓国59%と、すべての国が同期間でさらに増加しています。3

複数の小売業者から購入するオンライン買い物客が増えていることを考えると、広告主はロイヤルカスタマーを獲得し、顧客生涯価値を高めるチャンスが増していると言えます。 顧客維持戦略を実践すれば、初回購入の顧客とリエンゲージして彼らが好む商品との出会いを促すことが可能です。

先見性のあるマインドセットが一部の購入を加速させている。

消費者は限られた予算を最大限に活用しようと、クリエイティブにショッピングしています。

出典:買い物客を対象にしたCriteoのアンケート調査、2022年11月20日~12月13日。オーストラリア、ドイツ、スペイン、フランス、イタリア、日本、韓国、英国、米国。回答者数:1万2,424人。 アンケートの回答者は、アクティブなインターネットユーザーとオンライン買い物客です。

物価の上昇を見越して、全世界の40%もの買い物客が今後のホリデーシーズンのギフトや誕生日のプレゼントを前倒しで購入しています。 このトレンドは、ドイツ(39%)、米国(43%)、イタリア(44%)、オーストラリア(44%)、フランス(54%)、スペイン(59%)と、消費者の習慣にまで影響を及ぼしています。

ただし、この行動はアジア太平洋地域ではそれほど顕著ではありません。 物価の上昇を見越してギフトを前倒しで購入している買い物客の割合は、日本と韓国ではそれぞれ17%と23%にとどまります。

さらに、「洗剤やティッシュなどの必需品はまとめ買いして、支出から最大の価値を得るようにしている」と回答した消費者の割合は、世界全体で64%に上ります。 このトレンドは、スペイン(68%)、米国(69%)、オーストラリア(71%)で特に顕著です。

欲しい商品について前もって検討している消費者は、広告主がエンゲージすべき強力なオーディエンスです。 広告主は顧客獲得戦略に予算を投入することで、積極的に購入を検討している、極めて関連性の高いオーディエンスにターゲティングできるようになります。

ますます頻繁にオンラインショッピングするようになったオーディエンスを確実に収益化しましょう

不確かな経済情勢の中でも、これまでにない新たな方法で広告キャンペーンを試行し、消費者とエンゲージするチャンスは増加傾向にあります。 オンラインで購入する消費者がかつてないほど増えている今、より一層充実したデジタル広告体験を顧客に提供するのに最適なタイミグと言えます。 Criteoのコマースメディアプラットフォームを活用すれば、世界最大のファーストパーティのコマースデータセットと業界最高レベルのAIを活用し、新規顧客の獲得やロイヤルカスタマーの維持を、今よりもっと効果的に行えるようになります。

広告主がキャンペーンで考慮しておきたいトレンドについてさらに詳しく知りたい方は、「賢くショッピングする消費者たち」のフルレポートをぜひこの機会にダウンロードしてお読みください。 (日本語版のほか、グローバル版と国別のローカル版(オーストラリア、フランス、ドイツ、インド、イタリア、日本、韓国、スペイン、米国、英国)、計11バージョンもこちらからダウンロードいただけます。)

1「The Global Economic Outlook Brightens as Inflation Eases」、Seeking Alpha
2Criteoのオーガニックデータ。 2021年11月13日~12月1日と2022年11月12日~30日の期間における、同じCriteoの小売パートナーのグループで観測されたショッピング行動を比較。
3Criteoのオーガニックデータ。 2022年1月13日~19日と2023年1月12日~18日の期間における、同じCriteoの小売パートナーのグループで観測されたショッピング行動を比較。