ペット用品のグローバルな市場規模は2022年に2,610億ドルに達し、以後5年間で毎年6%ずつ成長していくと予測されています。1企業にとっては、必需品(ペットフードやペットシーツ)の需要の高まりを捉えるチャンスであると同時に、例えば「おやつが出てくる犬用おもちゃ」のような新商品を発売するチャンスでもあります。
感染拡大のピーク期に、Criteoはペット用品の需要急増についてレポートしました。あれから2年以上が経過しましたが、変化していないことが1つあります。消費者は自分のペットを愛していて、そのための支出を厭わないということです。
消費者のトレンド1:ペットを飼い始める人の増加
Criteoのコマースデータを見ると、最近、オンラインでのペット生体販売の売上が急増しており、英国、日本、オーストラリア、米国のように、前年比2倍~3倍近く増加している国もあることがわかります。
また、犬小屋の売上は一歩飛び抜け、アジア太平洋地域、ヨーロッパ・中東・アフリカ地域、南北アメリカ地域すべてで増加しています。
アジア太平洋地域では、犬用おむつのオンラインの売上も増え、4月には前年と比べて300%以上増加しました。これは、犬に関連する商品がペット用品販売の大部分を占めていることを示しています。2
消費者のトレンド2:室内アクアリウムの人気上昇
Criteoのコマースデータから、4月に水槽などアクアリウム関連商品の売上が急増したことが分かりました。特にアジア太平洋地域では、アクアリウムはインテリアとしての人気が高く、植物や石、ミニチュアのガゼボや丸太のオブジェなど、水槽用デコアイテムの売上は1年前に比べて2倍以上に増えています。
アジア太平洋地域では、小動物用のケージの販売が好調で、この地域全体で売上が2倍に増えています。日本では3倍を上回りました。感染拡大のピーク期にあった2020年のレポートでは、小動物のペット用品の売上が急増したと報告しました。2022年の今、すでに多くの消費者がSTAY HOMEに慣れたとはいえ、大きなペットを飼うスペースはないのでしょう。ハムスター、モルモット、フェレット、チンチラといった小さいペットがちょうどよいと考えられているようです。2
消費者のトレンド3:猫用グッズの売上が上昇
他に負けず劣らず、猫用グッズの売れ行きも好調です。抜きん出ているのはアジア太平洋地域で、キャットフード、猫用家具、猫用トイレの売上が、いずれも前年を上回りました。猫用ベッドの売上は特に好調で、2022年4月にオーストラリアと日本では2倍を記録しています。2
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コマースデータが持つパワーについては、「コマースメディア完全活用ガイド」で詳しく解説しています。
1Global Market Insights、2020年の予測:https://www.gminsights.com/industry-analysis/pet-care-market
2出典:Criteoのデータ、全世界、当該商品カテゴリーのオンライン総売上を前年同月と比較した結果に基づく。