宴会や会食は引き続き自粛傾向に
11月に入り、今年も残すところあと2か月を切りました。そろそろ年末年始の計画を立て始める人も多いのではないでしょうか?緊急事態宣言が解除され、感染者数も昨年の同時期に比べて激減してはいるものの、まだまだ自粛ムードは続いています。ハースト婦人画報社が2021年8月に行った調査で「年末年始の行動で控える可能性があるもの」について聞いたところ、もっとも多かったのが「忘年会」で約69.9%(昨年は61.6%)、次いで「新年会」(同57.9%)。「友人と集まること」も59.0%(同46.7%)、「親戚で集まること」(同48.1%)と、年末年始につきものの宴会や会食を意識的に控える傾向は昨年よりも強くなっていることが読み取れます。
「年末年始の行動で控える可能性があるものは?」出典:ハースト婦人画報社プレスリリース
おせちの購入価格は上昇傾向
会食や宴会を控える傾向が続くことから、今年の年末年始も「巣ごもり」が重要なキーワードの1つになりそうです。外での消費が抑えられる分、自宅でいつもより贅沢な食事や娯楽を楽しむための消費は今年も活発になると見られています。
その象徴とも言えるのが、元旦のごちそう「おせち」。同じくハースト婦人画報社の行った調査によると、2022年のお正月に「おせちを購入する」と回答した人は59%に上りました。
2022年のお正月におせちを購入しますか?
購入するおせちの価格は、1万円~3万円がボリュームゾーン。2022年のお正月のおせち購入にかける予算の平均は2万4319円と前年(2万4000円)を上回りました。通常なら外食や旅行、レジャーで使っていたお金が浮いた分を使いたいという「リベンジ消費」の影響か、今年はおせちにかける予算を増やす人が多いようです。
どのくらいの価格のおせちを購入しますか?
最近ではミシュランガイド掲載店など有名高級店もオリジナルのおせちを販売しており、中には、10万円を超える超高級おせちも登場しています。
「神楽坂 石かわ おせち二段重」は13万8240円(税込)
一方、おせちを一緒に食べる人数は平均3.6人で減少傾向に。帰省や親族での集まりを控え、同居する家族などと一緒に少人数でおせちを楽しむ傾向がさらに高まっていることが伺えます。
おせちを一緒に食べる人数は?
2~3人前が人気(婦人画報のおせち 特大和一段1万8,360円
購入手段は「通販・ネット注文」が7割超
おせちの購入手段にも大きな変化が見られます。同調査で2022年におせちの購入方法や場所を聞いたところ、「通販・ネット注文」が最も多く、76.7%と前年を約20ポイント上回りました。年末に込み合う店舗に足を運ぶよりも、自宅で受け取ることができる購入方法を選ぶ人が大幅に増えていることがわかります。長引くコロナで食料品や日用品の購入にネット通販を利用し始めた人が増えたことも、おせちの通販・ネット注文の増加につながったものと考えられます。
また、同調査ではおせちを自宅用だけではなく、ギフト用に購入したいと答えた人も半数近くに上っており、本来なら一緒にお正月を祝いたかった家族や親族に贈り物としておせちを贈る習慣も、コロナを機に定着しつつあるのかもしれません。
旅行や帰省を控える傾向は今後もしばらく続くものとみられており、2021~2022年の年末年始も、いつもより少し贅沢な食事を少人数で楽しむ「巣ごもり正月」がトレンドとなりそうです。
※本文中のグラフ、写真はすべてハースト婦人画報社プレスリリースより引用