Criteo流リモートワークでチームをリードする方法

更新日 2023年01月30日

リモートワークでチームを上手く率いるにはどうすればよいでしょうか?
バーチャルな職場でメンバーのモチベーションを保つには、どのようなスキルが必要でしょうか?
Criteoの代理店営業・クライアントサポート部門のシニアマネージャーSakiさんに、リモートワークでチームを効果的にマネージするためのヒントや気づきを聞きました。

チームのマネジメントをほぼ100%リモートで行っているとのことですが、 リモートワークを始めてどのくらいになりますか?

パンデミックが始まって以来ずっとリモートですが、時々会社に出勤しています。 私のチームにはメンバーが25人ほどいるため、バーチャルな環境と、対面でのミーティングを組み合わせることが重要だと感じています。 対面でのミーティングの時も、常にリモートでの参加も選べるようにしています。

ほぼ100%リモートでチームを率いるのは大変だと思いますが、 どのようにやっているのですか?

確かにとてもチャレンジングですね!

たとえば、懇親会などの社内イベントはCriteoの企業文化でも重要な部分を占めているのですが、リモートワークの環境下ではメンバーの帰属意識を保つための代替策を考える必要がありました。 正直言うと、最初はチームの反応もイマイチだったんです。コロナ以前は集まることが好きで機会を作っていたので、その特別なつながりを失うことが辛いと感じるメンバーが多かったようです。

なので、最初のころはそれを補うためにオンライン飲み会やゲームなど、さまざまなバーチャルイベントを企画しました。でも、それでは対面での交流を再現できないことにも、すぐに気がつきました。 単にバーチャルなイベントを実施するだけでなく、働き方や文化を進化させること、つまり当社の新たな「フレキシブルな仕事の哲学」を考える必要がありました。

パンデミックから学んだものがあるとすれば、社会と接点を持つことの重要性です。これまでよりも多くの人がリモートワークをしている今、マネージャーや管理職についている人たちは、メンバーの帰属意識を保つために、試行錯誤を重ねながら取り組んでいます。

リモートワークの導入は大変ではありますが、より柔軟な働き方が可能になりますし、メンバーもそれを高く評価してくれています。新たな「仕事の哲学」は、さまざまな習慣やニーズ、ライフスタイルを尊重していると思います。この取り組みはメンバーひとりひとりの意見に耳を傾け、ウェルビーイングに配慮してくれる会社の一員であることを実感できるようサポートする取り組みなので、 そういう意味では帰属意識の向上に役立っていると思います。

オフィスへの出勤とリモートワークを対立させてもあまり意味がなく、 これらは2つの仕事の哲学で異なる企業文化に対するものだなと実感しています。

チームがスムーズにリモートワークやハイブリッドな勤務体制に移行できるよう、Criteoはどのようなサポートをしてくれましたか?

取り組みを通じて常に必要なサポートを提供してくれています。

研修やEラーニングのほかにも、新しく変化し続ける環境に対応するためのヒントを全員で共有したり、他のマネージャーとつながって情報交換するためのスラックチャンネルも作られました。

Criteoはボトムアップ型の組織運営を強化するために社内アンケートや調査を定期的に行っていて、マネージャーや従業員からも定期的にフィードバックを集めています。 パンデミック以降も、新しいハイブリッドワークについて会社や経営陣がどう感じ、何を大切にしているのかについて、社員全員と共有するための機会をたくさん設けてくれました。

「フレキシブルな仕事の哲学」もそうした声から生まれたもので、 お互いの意見に耳を傾け支え合えるという素晴らしい企業文化に恵まれていることは、本当に幸運だと思います。今回の体験を通じて、同じような経験をしたマネージャー同士の距離も縮まりました。

リモートでチームの信頼関係をどのように築いていますか?

信頼は、私たちの哲学にとって不可欠な要素です。 私自身は、自分の責任を任されていると感じているし、マイクロマネジメントされていると感じたことは一度もありません。これは採用プロセスとも関係しています。

私は、マネージャーとして自分が信頼できると思った人を採用するようにしています。また、応募者の方には採用までに7人くらいの社員に会ってもらうので、その人のことを総合的に知ることができます。

私たちは皆それぞれ異なる個性を持っていて、体系立てたマネージメントを希望するメンバーもいれば、より自立して働きたいメンバーもいます。私たちマネージャーは、それぞれの個性に合わせ、頻繁に、定期的なフォローアップをしています。

Criteoでは、従業員の成長やニーズを把握するために定量的な業績評価を実施していますが、この指標も環境の変化に合わせて変更されています。ハイブリッドワークでの生産性を正しく評価できるよう、仕事に費やした時間ではなく、成果を重視するように変わりました。おのおのが自分のペースで仕事を進められることで、チームメンバーが最も心地よいと感じられる働き方を尊重できるようにもなったと感じています。

Criteoのハイブリッドな環境で働きはじめた新人社員にアドバイスはありますか?

一つ目は、これは今でも私の課題のひとつでもあるのですが・・・自分のチームメンバーだけでなく、他のチームの人たちとも積極的に関ってほしいですね。

私は、出社するときには同僚に声をかけて、タイミングを合わせて一緒にオフィスに行くようにしています。オフィスにいるときは、好きな時にコーヒーメーカーのあるキッチンやオープンスペースに行って、気軽に他の部署の人たちと話せます。雑談から学ぶことも多いですし、その人がどんな人なのかも知ることができますよね。ハイブリッドな勤務環境ではこういった自然発生的な行動が起こりづらくなるので、ネットワーキングのために積極的な行動を起こすことが大切です。

二つ目は、質問することを恐れないことです。

今は、バーチャルで入社の体験をする人が多く、何が起こっているのかが周囲から分かりづらい状況です。 オフィスにいれば、電話越しにお客様との対話に苦戦しているのを耳にして助けが必要そうだなと判断することもできますが、リモートだとそうしたちょっとしたシグナルをキャッチすることができません。

リモートワークでは、オフィスにいる時よりもずっといろいろなものが見えづらなってしまうので、恥ずかしがらずに助けを求めてほしいと思います。

個人としてリモートワークを続けることを選んだ理由は?

結婚して子どもが生まれた私にとって、今回のパンデミックは大きな転機になりました。 リモートワークを選択することで、生活と仕事をゆまく融合することができたと感じています。

日本では子どもが生まれると1年ほどの育児休暇を取るのが一般的ですが、リモートワークのおかげで4カ月で復帰することができました。私にとって、仕事は人生に充足感を与えてくれるとても大きな存在なので、早く復帰できたことでギャップや喪失感を感じずに済みました。

リモートワークのおかげで自由度が増し、ワークライフバランスも取りやすくなりました。 息子と過ごす時間を持てるし、慌てずに仕事する時間も確保できています。短時間で多くのことをこなせるので、早めの時間に仕事を切り上げることもできます。

もちろん、オフィスでの勤務に全く未練がないと言えば嘘になりますが、行こうと思えばいつでも行けるという選択肢もあります。自由に選べるのが、とてもいいなと思っています。

リモートワークの場合、一日のスケジュールをどのように管理していますか?
ルーティンのようなものはありますか?

マネージャーをやっていると立て続けにミーティングあることが多く、一日のスケジュールがある程度決まってしまうのですが、 リモートなら会議室から別の会議室にすぐ移動できるので助かっています。

一つ困っていることがあるとすれば、会議と会議の合間に5分程度の余裕を持つことを忘れてしまいがちなことですね。今は、一日の中で必要なときに短い休憩を取れるよう、カレンダーを自分でブロックするようにしています。

特に決めているルーティンはないのですが、私が一日をより快適に過ごすためにしている簡単なヒントを、3つお伝えしたいと思います。

  • 一日1回は外に出て、新鮮な空気に触れること。
  • 仕事から離れるタイムリミットを、毎日意識して設けること。
  • 自分の勉強時間用にスケジュールをブロックすること。私の場合、毎週金曜日の12時~13時まで、中国語などを勉強しています。

自宅にいても、オフィスにいても、一日の中で少しでも良いので自分のための時間を確保することが大切だということですね。


Crtiteoは、全世界30か所以上のオフィスで、3000人以上のメンバーが働くグローバルなテクノロジー企業です。
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