忘年会は縮小傾向。年末年始は、どう過ごす?年始のモチベーションは?

更新日 2023年01月30日

2022年もあとわずか。そろそろ仕事納めで冬休みスタート!という方も多いのではないでしょうか?コロナ禍になって3年、すっかり生活の中にコロナ対策が溶け込んでしまった2022年、忘年会やクリスマスパーティー、帰省や旅行といった年末年始の恒例行事を復活させる人も多いようです。この年末年始の過ごし方のトレンドを探るべく、いくつかの調査結果を見ていきましょう。

忘年会は「もともと実施予定なし」が4割超。忘年会文化が縮小傾向に

かつては、やらないほうが珍しかった一大行事「忘年会」。2019年以降は新型コロナウイルスの感染拡大を受けて開催を自粛する企業が相次ぎましたが、今年はどうだったのでしょうか?

オフィス向けEC大手のASKULが2022年11月末から12月初旬にかけて行った調査で「あなたの勤務先では、今年、忘年会を実施しましたか?または実施する予定ですか?」と聞いたところ、「実施した(する予定)」「人数を減らすなど規模を縮小して実施した(する予定)」 「対面ではなくリモートで実施した(する予定)」の合計は17.1%で、前年と比較して数値に大きな変化が見られませんでした。コロナによる自粛モードが緩和されつつあっても、忘年会の開催率は思ったほど上がらなかったようです。

一方、「元々実施する予定はない」と回答した人は40.4%で前年から14.4pt増加。コロナ禍3年目を迎え、忘年会を実施する文化自体が縮小傾向であることが浮き彫りになる結果となりました。コロナ禍による外食自粛やリモートワークの普及で、忘年会のみならず、仕事仲間と呑みに行くこと自体が、レアなイベントになりつつあるのかもしれません。

出典:ASKULプレスリリース

年末年始、半数以上が「旅行や帰省の予定なし」

続いて、年末年始の過ごし方について聞いたところ、年末年始休暇取得予定者のうち、「旅行・帰省の予定はない」が56.6%で最も多く、「決まっていない」が23.8%、「旅行・帰省を予定している」が19.6%という結果に。コロナによる自粛モードは緩和されつつあるものの、インフルエンザ感染への懸念、旅行費用の高騰に加え、物価高や世界的な金利引き上げの動きなど、経済情勢が不透明感を増す中、より堅実に年末年始を過ごす方針の人が増えているのかもしれません。

出典:ASKULプレスリリース

実際、「旅行や帰省の予定がない」と回答した人にその理由を聞いたところ、「コロナ感染を懸念しているため」が50.9%で最も多かったものの、「年末年始は飛行機や新幹線の費用が高額だから」(15.3%)、「経済的理由のため」(8.3%)という回答も目立ちました。

「年始、会社に行きたくない」が7割超

旅行や帰省をするにせよ、自宅でお金を掛けずに「寝正月」を楽しむにせよ、等しくやってくるのが年始の仕事始めです。このほどアリナミン製薬株式会社が全国の20代~40代の男女500人を対象に行った、年末年始のモチベーションに関する調査で「年始に仕事に行きたくないと思ったことはありますか」と聞いたところ、実に7割以上の人が「ある(74.2%)」と回答しました。

また、年末年始にやる気が出ないものについて聞いてみると、1位は「大掃除(44.2%)」、2位は「年賀状(26.2%)」で、「親族の集まり(19.8%)」や「忘年会・新年会(18.6%)」を抑えて、3位は「年末調整(20.2%)」がランクインしました。面倒な大掃除や年賀状の準備、やらなければ・・・と思えば思うほど腰が重くなり、後回しにして間に合わない・・・という悪循環に陥ってしまうことも、多いですよね。

モチベーションの源=男性は「達成感」、女性は「推し活」

では、何かとやる気の出ない年末年始を乗り切り、前向きな気持ちに切り替えるためには、どうすれば良いのでしょうか。同調査で、まず、「自分のとった行動で自分自身が満足した時」と、「他人が喜んでくれた時」で、どちらの方がモチベーションに繋がりやすいかを聞いたところ、約7割が「自分が満足した時(68.4%)」と回答。モチベーションを上げるには、他人よりも、まずは自分自身を喜ばせることが大事なようです。

さらに具体的に日々のモチベーションに繋がっているものについて聞いてみると、男女ともに「給料・ボーナス」が最多。「休日」や「趣味」の割合も高く、自分のプライベート時間を確保する意見が多く見られました。次に多かったのは、男性は「達成感(20.0%)」、女性は「推し活(16.0%)」でした。「やりきった」という達成感がモチベーションに繋がりやすい男性、「推し」と過ごす時間のために頑張る…という気持ちがモチベーションになる女性。男女の違いが、興味深いですね!

また、モチベーションを上げるために実践していることについて聞いてみると、こちらも性別によって、回答に差が見られました。特に男女差が大きかったのは「美味しいものを食べる」「自分へのご褒美を買う」という回答で、8.8%の差で女性の方が自分へのご褒美をモチベーションにしている人が多いことが分かりました。また、「推し活」や「親しい人に愚痴をはく」という回答も女性の方が多い結果に。一方、男性は女性と比べて「ジムに通う・運動する」という意見が多く見られました。この結果を受けてアリナミン製薬では「運動が、やる気成分であるドパミンの放出に繋がっていることは科学的に分かっています。モチベーション維持のために運動している人は、知らず知らずのうちにやる気成分も出しているのです。男女で方法は違えど、科学的にやる気成分を引き出す方法を実践しているようです」と分析しています。

新年の仕事始めを明るい気持ちで迎えられるように、年末年始は大掃除や年末調整を手っ取り早く終わらせて、自分のモチベーションに繋がること(好きなこと)をするための時間を、意識して確保すると良さそうですね。