コロナ禍の規制が徐々に緩和され消費者の安心感が高まるとともに、これまで抑えられていた旅行需要が回復しつつあります。旅に出たいという想いに駆り立てられ、次の旅行を計画してオープンウェブで予約したり、旅行グッズを購入したりする人が増えているようです。では、今、どんなことが起きているのか、詳しく見ていきましょう。
旅行トレンド1:航空券予約数は世界中で回復傾向
世界の航空会社約300社が加盟する国際航空運送協会(IATA)では、2022年の航空旅客者数は2021年の2倍以上(150%)に上ると予測しています。1また、Criteoが200社を超える旅行業界の広告主から収集したコマースデータを分析したところ、今年はすべての地域で予約数が前年より著しく増加しており、特にアジア太平洋地域では、2022年第2四半期に航空券予約数が前年比240%増を記録しました。2
7月中は、いずれの地域も増加を続け、前年比330%増を記録しました。世界全体では、2022年第2四半期におけるオンラインの航空券予約数は2倍を上回り、+123%となっています。7月までの予約数は前年比92%増と、やはり上昇しています。2
それでもなお、本当に航空旅行が回復しているのか信じられない方のために、さらなるデータをご用意しました。ここ12カ月の旅行者数急上昇の結果、航空券予約数はコロナ前のレベルをしのぐ勢いです。2022年第2四半期と2019年の同時期を比べると、南北アメリカでは8%、アジア太平洋地域では21%増加しました。ヨーロッパ・中東・アフリカ地域では、38%増加しています。2
世界全体では、2022年第2四半期の予約数は2019年の第2四半期と比べて29%も増加しています。2022年7月には、2019年7月と比べて予約数が23%増加しました。つまり、直近数カ月の航空券予約数はロックダウンが始まる前年の同時期に比べて約3割近く増えているのです。2
旅行トレンド2:地球環境に配慮した旅行需要の高まり
世界中で、環境への負荷を真剣に考える旅行者が増えています。1万1,000人以上が参加したCriteoの調査では、アジア太平洋地域の旅行者の54%が、旅行中のCO2排出量を減らしたいと回答しました。他の地域も同様に、ヨーロッパ・中東・アフリカ地域では48%、南北アメリカ地域では40%となっています。3
このことは、環境意識の高い旅行者層を獲得するには、エネルギーに配慮した客室や、カーボンオフセット活動、地域密着型の体験など、環境に配慮したサービスを提供する必要があることを示しています。
旅行トレンド3:ウエストポーチの流行
野暮ったいファッションの代表格だったウエストポーチが、飛行機旅行客のマストアイテムとして再び注目を集めているようです。90年代、このカラフルで実用的なナイロン80%―そしてダサさ100%―のウエストポーチは、米国人旅行者の定番アイテムでした。Criteoのデータによると、ヨーロッパ、アメリカ、アジア太平洋地域の一部で、ウエストポーチのオンライン販売が数ヶ月間にわたってトレンドとなっています。つまり、この過小評価されてきた、ジェンダーレスなアイテムが、今、世界中で再評価されているようなのです。4
ページ下部またはYouTubeチャンネルでフルバージョンの動画をご覧いただけます。見逃したエピソードはありませんか?これまでに投稿したウェディングシーズン、ペット用品、健康・美容関連のトレンドに関する記事をぜひご覧ください。コマースデータが持つパワーについては、「コマースメディア完全活用ガイド」で詳しく解説しています。
1IATA、https://www.iata.org/en/pressroom/2021-releases/2021-10-04-01/
2Criteoの旅行に関するデータ、全世界、航空券予約数
3Criteoが実施した旅行に関するアンケート調査、2022年第2四半期、対象者:全回答者、世界全体の回答者数合計=1万1,822人
4Criteoのデータ、全世界、当該商品カテゴリーのオンライン総売上を前年同月と比較した結果に基づく。