Crieoは去る2020年9月17日、6月に続き第2回目となるCriteo Webinar を開催しました。
今回も講師としてCriteoでCIS(Chief Industry Specialist)を務める中村祐介が登壇。新型コロナウイルスの影響で例年とはまったく違う経験を強いられた2020年の夏を振り返り、これからの消費行動の変化についてのインサイトを紹介しました。
withコロナ時代、消費者の行動は目まぐるしく変化し、さまざまなトレンドを生み出していますが、今回のウェビナーでは「マイクロツーリズム」と「リベンジ消費」という2つのキーワードを取り上げ、この夏、消費者にどのような変化が起きているのかを解説しました。
(1)マイクロツーリズム
マイクロツーリズムとは、星野リゾートの星野佳路代表が提唱したwithコロナ時代の新しい旅行スタイル。海外旅行や遠方への旅行が難しいコロナ禍の中でも、気軽に行ける近場でのショートトリップなら感染拡大のリスクを抑えながら楽しむことができるという考え方です。実際、Criteo広告経由で予約された旅行商品のキーワードを見ても2020年は大都市や有名観光地への集中が緩和され、自然豊かで「三密」を回避しやすいエリアへの分散傾向を見て取ることができます。中村は感染リスクへの警戒から飛行機や鉄道などの公共交通機関を避け、車での移動を選ぶ人が増えていることを受け、レンタカー会社や自動車会社のサイトへのTrafficが増加傾向にあること、そして旅先でのレジャーについてもキャンプやアウトドア活動など車での移動と親和性の高いものにシフトしていることを指摘。Criteoのデータでも特に魚釣り関連商品の売り上げが前年比+97%、サイクリング関連商品が+86%と好調に推移したことを示しました。
また、地方への外出を控える都市部特有のトレンドとして、都市部のラグジュアリーホテルで非日常を楽しむ「ステイケーション」を紹介。6万円以上の旅行商品の売れ行きが前年比+15%前後を記録するなど、予約単価の高い商品ほど売れ行きが好調だったことを実際のデータから図示しました。
(2)リベンジ消費
続いて中村は、コロナ禍におけるECサイトへのトラフィックの変化を紹介しました。
Criteoのデータに基づいて作成されたリテールサイトへのトラフィックを示すグラフを見ると、ECサイトへのトラフィックはコロナウイルス感染が広がり始めた2月以降に急上昇、外出自粛要請・緊急事態宣言下でも大きな伸びを記録しているのがよくわかります。
そして、中村はCriteoのデータ分析に基づいて、この夏のECサイトでの消費の特徴として、以下の数字を示し、コロナウイルスの流行を機に、これまで以上にオンラインで買い物をする人の数や頻度、金額の増加が加速していることを指摘しました。
- 1人あたりの購入単価の上昇(+44.3%)
- 1人あたりの購入頻度増加(+7.78%)
- 1人あたりの消費増加(+55.47%)
- 多数のECサイトで購入する人が増加(5つ以上のECサイトで購入する人+71.33%)
また、この時期によく売れたものとして
- かばん(+1066%)
- GPS(+699%)
- ゲームソフト(+523%)
などを挙げ、外出や外食を我慢している分、欲しい物・高額なものをECサイトで購入する「リベンジ消費」が活発化している可能性を示唆しました。
では、このコロナ禍にあってCriteoはデジタル広告経由の売り上げ増にどの程度、貢献することができたのでしょうか?
中村は2020年5月~9月にCriteoのリターゲティング広告によってECサイトを再訪して再購入した人の割合を示し、リターゲティング広告が一定期間にユーザーの再購入を促す効果が高いことを強調。「複数のサイトを使い分ける傾向が高くなる中、1度サイトで購入してくれたユーザーをつなぎとめておくためのマーケティング施策が今後ますます重要になってくるでしょう。Criteoはそういったお客様のニーズに貢献できると自負しています」と述べました。
最後に中村は、これから始まるコロナ禍での年末商戦を勝ち抜くためのTipsとしてCriteoが指摘する以下の5つの消費者トレンドを紹介し、講演を締めくくりました。
それぞれのトレンドについてのCriteoの分析の詳細は以下のガイドブックから無料でお読みいただくことができます。皆さまの年末商戦にぜひお役立てください。
なお、Criteoでは今後も定期的にウェビナーなどを開催し、豊富なデータとAIによる精緻な分析に裏付けされた有益な情報を随時共有してまいります。どうぞご期待ください。