Criteoではこのほど世界各地域で活躍するマーケターの皆様を対象に、2022年下半期のマーケティング戦略に関するアンケート調査を実施しました。今回のブログでは、本調査の結果概要をかいつまんでご紹介します。御社のマーケティング戦略策定のヒントとしてご活用ください。
すべてのデジタルチャネルで広告費が増加。日本の動画広告市場規模は5128億円に
2022年も残り半年を切りました。コロナ禍の影響も根強い上に、為替の大きな変動や原油高など、経済情勢が目まぐるしく変化する中、マーケターの皆さんはどのような目標に取り組んでいるのでしょうか?
本調査で2022年の主な目標を聞いたところ、1位はやはり「収益の増加」(58%)、次いで「売り上げの拡大」(53%)、「市場シェアの拡大」(45%)、「顧客体験の向上」(45%)、「新規顧客の獲得/誘引」(45%)と続きました。
売上・収益増という大きな目標に向かって、「顧客体験の向上」や「新規顧客の獲得/誘引」などの施策に取り組む企業が多いことが見て取れます。
次にマーケティング予算についてきいたところ、すべてのデジタルチャネルにおいて、「昨年に比べて予算が増えた」と回答した人が「予算が減った」と回答した人を上回りました。最も予算が増えたチャネルは「ソーシャルメディア」(75%)で、次いで「コンテンツマーケティング」(66%)、「検索マーケティング(SEM)」(65%)、動画広告(64%)、小売サイト/アプリ内広告(アマゾンを除く)(63%)と続きました。ソーシャルメディアへの積極投資の傾向が継続する中、注目すべきは6割を超える企業が、小売業者のウェブサイトやアプリへの投資を増やしていること。いわゆるリテールメディアへの期待が高まっていることを裏付けています。
また、世界的に動画広告の予算拡大傾向も目立っています。日本市場だけを見ても、その勢いは止まりません。2022年3月に電通が発表した調査リポート「2021年日本の広告費 インターネット広告媒体費詳細分析」によると、2021年の動画広告費は前年比132.8%増の5128億円となり、インターネット広告媒体費全体の23.8%を占めるまでに伸びています。ちなみに、その内訳はインストリーム広告が57%、アウトストリーム広告が43%でした。動画広告市場は今後も順調に拡大していくと見られており、電通では2022年の動画広告費は前年比120%増の6,178億円に達すると予想しています。
新規顧客獲得でも「リテールメディア」に注目
続いて、新規顧客獲得戦略として世界のマーケターが注目している分野について、見ていきましょう。今回のcriteoの調査で新規顧客獲得のために、どんな戦略を優先させているのか聞いたところ、最も多かったのが「ソーシャルメディア戦略」(68%)でした。そして2番目に多かったのが「オンラインマーケットプレイス広告(リテールメディア広告)」(53%)、次いで「コンテンツマーケティング」(47%)、「動画広告」(45%)と続きました。ここでも、やはりリテールメディアが過半数の支持を集めてランクイン。改めて、リテールメディア広告への期待の高さがうかがえる結果となりました。
続いて、重要なマーケティング課題である「新規顧客獲得」の成功度合いを測るためのKPIについて聞いたところ、最も多かったのは「購入頻度」と「リテンション率」(ともに45%)、ついで「リピーター率」が44%、「リピート購入率」が41%、「平均購入単価」(40%)。1度きりの顧客を獲得することではなく、獲得した顧客をリピーターに転換することを、本当の意味での「新規顧客獲得」ととらえているマーケターが多いことがよくわかります。実際、本調査で「マーケティングプランに影響を与えるデータ/指標は何か」聞いたところ、最も多かったのが、「リピーターの売上」で、全体の実に98%が「影響する」と回答しています。
では、各企業では既存顧客を維持してリピート購入を促すために、どのような施策に取り組んでいるのでしょうか?
今回のcriteoの調査で、マーケターからの回答で最も多かったのは、やはり「ソーシャルメディアマーケティング」(57%)、次いで「Eメールマーケティング」(49%)、「コンテンツマーケティング」(43%)、「オンラインマーケットプレイス(リテールメディア)広告」(40%)に。コンテンツマーケティングやリテールメディア広告の台頭も著しいものの、やはりソーシャルメディアとEメールによるマーケティング戦略が、リテンションの基本であることを裏付ける結果となっています。
マーケターの3割超はデジタルキャンペーンに不満
さらに、デジタルマーケティングキャンペーンについて、最も頻繁に直面する課題について聞いたところ、「必ずしも適切なユーザーにターゲティングできていない」(35%)が最も多く、「キャンペーンのコストが高すぎる」(33%)、「キャンペーンが新規顧客を十分に取り込めていない」(32%)と、3割以上のマーケターがデジタルキャンペーンの価格や成果に満足していないことがわかりました。
最後に、過去6か月間に直面した課題について聞いたところ、「人件費の増加」(38%)、「配送/輸送コストの増加」(37%)、「収益の低下」(30%)、「売り上げの減少」(29%)、「インフレによるマージンへの圧力」(28%)など、人件費や配送費といったコストの増加に悩む企業が多いことがわかります。
経済状況の先行きが不透明な中、企業が単独で顧客のニーズに応えつつ、コストとのバランスもとりながらキャンペーンの成果を維持し続けるのは至難の業であり、成功を収めるには、優れたデジタルマーケティングパートナーとの協業が欠かせません。2022年も残りあと数ヵ月。デジタルキャンペーンの不満点を洗い出し、信頼できるデジタルマーケティングパートナーとともに、2023年に向けた戦略の構築を始めましょう。
今回の調査の詳細や、criteoが提案するデジタルキャンペーンについてお知りになりたい方は、こちらのフォームからお気軽にお問合せください。担当者より追ってご連絡を差し上げます。