2023年のサイバー・ウィークエンドのトレンドを探り、ホリデーシーズンに売利上げの伸びが期待できるアイテムを把握しましょう。
ブラックフライデーとサイバーマンデーの狂乱が落ち着いた今、100か国1万8,000社のEコマース企業を網羅したCriteo独自のコマースデータセットの分析結果から、ホリデーシーズンの消費者動向や人気アイテムを探ってみました。
今年のサイバー・ウィークエンドを彩った5つのトレンドは以下の通りです。
1. ブラックフライデー前の数週間にわたって購入が増加
11月最初の3週間、オンラインの小売取引は世界規模で7%増加し、9月の3.1%増加、10月の5%増加に続き、安定的な増加を見せました。
アジア太平洋地域(APAC)の小売業者では特に大きな増加が見られ、ブラックフライデーまでの数週間でオンライン取引が15%増加しました。これは他のどの地域よりも高い伸びです。 中でも韓国では7%、日本では4%も取引が増加しました。
ヨーロッパ・中東・アフリカ(EMEA)では7%増加し、 オンライン取引がイギリスで11%、ドイツで8%、フランスで6%増加しました。
ブラックフライデー前の北米、中南米の小売業者における増加は控えめでオンライン取引が2%増加しました。これは、過去数年よりもブラックフライデーを待っていた買い物客が多かったことを意味します。 そんな中、この地域の水準をはるかに超えたブラジルでは、ブラックフライデー前の数週間のオンライン取引が11%増加しました。
EMEA全土の小売業者における日次指標(2023年10月~2023年11月)
2. ブラックフライデーの売上が記録を更新
ブラックフライデーのオンライン取引は世界中で大幅に増加し、12.3%増となりました。
今年は特にAPACでの熱狂が激しく、オンライン取引は25.5%増、トラフィックは13.6%増となりました。 注目に値するのは日本の指標です。オンライン取引が16%増加し、このショッピング・イベントが市民権を得つつあることを物語る結果となりました。
北米、中南米でのブラックフライデーの売上は前年比5%増で、 オンライン取引は9.8%、トラフィックは11.7%増加しています。
ヨーロッパの小売業者では大きく売上が増加し、前年比12%増となりました。 オンライン取引は6.4%、トラフィックは7.5%増加しています。
3. アメリカでのブラックフライデーの売上は全業種で急上昇
今年のブラックフライデーは、アメリカのすべての小売業種でオンライン取引が前年比増となりました。
ファッションおよびデパート部門が特に大きく躍進し、この部門でのオンライン取引は前年比12%増となりました。 次に僅差でおもちゃ部門が続き、前年比11%増となっています。
また、スポーツ用品の取引は前年比6%増、生活用品の取引は前年比3%増でした。
アメリカにおけるブラックフライデー期間の人気業種の前年比売上
4. サイバー・ウィークエンドの総売上額が前年比で増加
すべての地域にわたって今年の小売業者のオンライン売上が去年のサイバー・ウィークエンドの総売上額を上回り、 前年比でAPACでは18%、EMEAでは5%、アメリカでは3%増加しました。
また、今年のサイバー・ウィークエンドのオンライン・トラフィックはAPACで前年比10%増、EMEAで前年比7%増、アメリカで前年比9%増となりました。
収益はAPACで前年比12%増、EMEAで前年比7%増。アメリカの小売業者では去年の額と変わらず安定しています。
2023年と2022年のCyber 6期間(金曜~水曜)におけるAPACの売上指標比較
5. 購入までにかかる時間は平均で2.5週間
ブラックフライデーからサイバーマンデーまでの期間にアメリカの小売業者から初めて商品を購入する人は、初めて商品紹介ページを訪れた日から平均18.3日かけて取引を完了させます。
ただし、ブラックフライデーの週末に商品を購入する人の中で購入までの速度が最も速い25%が購入にかける時間は、平均でわずか3時間です。 反対に、商品の購入に最も時間がかかる25%の人が購入にかける平均時間は45日です。
アメリカにおける購入までの道のり – 2023年11月24~27日
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