広告取引の透明性や健全性を求める声がますます高まりつつある中、アドベリフィケーションへの取り組みは今や不可欠となっています。もちろん、Criteoでも早くからアドベリフィケーションに取り組み、広告品質確保に努めてきました。今回のブログでは、Criteoのアドベリフィケーションの取り組みについて、Q&A方式で簡単に解説します。
Q そもそも、アドベリフィケーションとは?
Aアドベリフィケーションとは、「アド(ad)」+「ベリフィケーション(verification)」からなる単語で、アド(広告)をベリフィケーションする(検証する)こと。つまり、Web広告が適切なサイトに掲載されているか、どれくらい見られているのか検証することを意味します。アドベリフィケーションの目的は、大きく分けて①ブランドセーフティ、②アドフラウド対策、③アドエクスペリエンス向上、の3つです。
Q Criteoではブランドセーフティについて、どんな取り組みをしていますか?
A インターネット上には様々なWebサイトが展開されていますが、残念ながら、その全てが健全で上質なものではありません。暴力的なサイトやアダルトサイト、違法にアップロードされたコンテンツを発信しているサイト、信頼性の薄いゴシップ記事を掲載したサイトも散見されます。万が一、こういった悪質なサイトに自社広告が配信されてしまうと、企業イメージが低下してしまいます。こういったリスクから広告主の皆様を守るために、Criteoでは、Oracle Contextual Intelligence と連携し、リアルタイムでキーワード判定を行って、コンテンツをレビューしています。また、提携パートナーの皆様と直接取引することによって、広告の掲載面を事前にチェックし、ブランドセーフティの確保された安全な場所のみに掲載されるようにしています。さらに、代理店様にて広告主単位で掲載面のコントロール(ホワイトリスト化)を可能に。
Q アドフラウドの取り組みについても教えてください。
A アドフラウドとは、無効なインプレッションや不正クリックによって広告費用に対する成約件数や効果を水増しする広告詐欺、広告不正のこと。Criteoでは早くからアドフラウド対策に取り組んでおり、独自のアドフラウド検出エンジンやクロスプラットフォームでのアドフラウド検出・排除テクノロジーを駆使して、アドフラウドを排除、デジタル広告エコシステムの健全化を推し進めています。2019年には、世界的なデジタル広告の認証機関であるTAG(Trustworthy Accountability Group)において「TAG認定の不正防止」、「広告インベントリ品質ガイドライン」、「海賊版サイトでの広告表示やブランド価値毀損防止」の3つの認証を取得。2022年には、デジタル広告品質の第三者認証機構「JICDAQ(一般社団法人 デジタル広告品質認証機構)の認定基準を満たす「品質認証事業者」として認証され、
自社が提供するすべてのソリューションとプロダクトについて、「無効トラフィックの除外対策」と「ブランドセーフティの確保」の2分野において品質認証を取得しました。Criteo では、不正クリックやトラフィックについては請求対象からから除外しているため、支払いは発生しません。また、管理画面から不正クリック、トラフィックを確認することもできるため、透明性の確保された広告投資が可能です。
Q アドエクスペリエンス向上については、どのような取り組みを行っていますか?
A 一部のポップアップ広告や音声付自動再生広告、オーバーレイ広告 など、ユーザーに不快感を与えたり、サイトの閲覧を邪魔したりするフォーマットの広告は、消費者のアドエクスペリエンス(広告体験)の質を低下させ、ブランドイメージの低下を招きます。そこでCriteoでは、アドエクスペリエンスを改善するために業界団体 Coalition for Better Ads(CBA:優良広告連合)が定めたガイドラインに準拠した運用を徹底。例えば、非推奨の(消費者が不快に感じる)広告フォーマットを選定するためにユーザーから直接フィードバックを得てエンジンが学習、ユーザーのアドエクスペリエンス改善を図る仕組みを採用しています。
Q 今後の取り組みについて教えてください。
A.デジタル広告市場の拡大が加速する中、デジタル広告のユーザーや社会に対する影響力は、ますます大きくなりつつあり、No.1メディアにふさわしい責任や信頼がますます強く求められるようになっています。政府も大手プラットフォーマーに対する規制をはじめとする制度整備や、改正個人情報保護法など新たな法規制の整備を始め、文字通り官民一体となったルールづくりが着々と進められています。
これまでもCriteoでは、アドベリフィケーションの取り組みにおいて、自社のテクノロジーのみに頼ることなく、外部パートナーとの技術連携も含めた自己努力と、国内外の第三者機関による監査・認証というハイブリッドな体制で広告品質の改善に取り組んで参りました。今後も引き続きブランドや消費者にとって有益な広告が適切に配信されるように、ブランドセーフティやアドフラウドの課題に継続して取り組み、「公正でオープンなインターネットを支持し、すべての人により良い体験を提供する」という自社ビジョンの実現に向けて、努力を続けてまいります。