コロナ禍の中で始まった2021年の1月も半ばを過ぎ、そろそろバレンタインデーの話題を目にすることが増えてきました。バレンタインと言えば、デパ地下のスイーツ売り場の賑わいが風物詩ですが、コロナ禍の、特に緊急事態宣言発令中の地域では、例年ほどの盛り上がりは期待できないようです。そもそも、リモートワークの普及でオフィスに出勤する人が激減する中、バレンタインマーケットの主役だった「義理チョコ」の需要も激減するのでは・・・という声も聞かれます。
国内最大級オトナ女子向けメディアアプリ「LOCARI」を運営する株式会社Wondershakeが2021年1月、全国の男女を対象におこなった調査でも、回答者の68%が「今年のバレンタインは新型コロナウイルスの影響を受ける」と回答しています。
具体的にどんな影響があると思うかをきいたところ、次のような回答が得られました。
- 義理チョコは買いに行くリスクも、もらう側も貰うリスクがあるから減ると思う。
- 感染などの理由から手作りが減る。
- 手作りは控えて、ちょっと高級な市販品が売れると思う。
- ステイホームや在宅勤務が増えて去年に比べて手作りをする人が増えると思います。
また、今年のバレンタインと去年(2020年)のバレンタインの違いについては、以下のような回答が得られました。
- 郵送で送る。
- 手作りはしないし渡す人数も少なくして、購入もオンラインにします。
- 人に会わないのであげる数が減る。
- 毎年子供達が友達と手作りチョコを交換しているが、今年は手作りチョコは家族で消費するようにする。
- 個包装にされてるものを選ぶ。
- 同僚へのチョコの用意はしないことになりました。
- テレワークになり、会社であげる必要がなくなるのが良い。
- 選ぶ際に慎重になるのでネットでのデータ収集に時間をかけ、決め打ちにする予定です。
オンラインで購入予定の人が3割に増加
また、同調査で今年はどこでチョコレートを買う予定かを尋ねたところ、「デパート」と回答した人が最も多く、全体の40.8%を占めたものの、昨年デパートで購入したと回答した人の割合(56.4%)を大きく下回りました。一方、昨年に比べて増えたのが「オンラインで購入する」と回答した人の割合です。昨年のバレンタインにチョコレートをオンラインで購入したと答えた人は9.8%だったのに対して、今年は約3倍にあたる27.7%の人が「オンラインで購入する予定」と回答しています。
買う場所だけでなく、チョコにかけるお金の使い方にも今年ならではの変化がみられるようです。同調査で「今年と去年までのバレンタインのお金の使い方の違い」について尋ねたところ、以下のような回答が得られました。
- いつもより自分用のチョコをご褒美にたくさん購入するかランクあげるかもしれないです。
- 色々制限もありストレス解消のために、自分用にも準備しようと思ってる。
- 手作りで渡せないから買って送るかもしれない為、高くなる。
- あげる人が減るので、使うお金も減ると思います。
- コロナで収入が少し減っているので価格を見直そうかと思っています。
チョコを贈る人が少なくなる分、1つあたりの予算を上げる予定の人、収入が減った分チョコにかける予算を減らす予定の人、外出自粛でストレスフルな毎日を送っている自分へのご褒美にちょっと上質なチョコを贈る予定の人・・・、それぞれ方向性の違いや程度の差はあれど、みな少なからず新型コロナウイルスの影響を受けているという点では相通ずるものがあるようです。
今年のバレンタイン、トレンドは?
では、コロナ禍の2021年のバレンタインデー、主役のチョコレートにはどんなトレンドが見られるのでしょうか?
リサーチやマーケティングを手がける「ネオマーケティング」がショコラティエを対象に「2021年バレンタインのトレンド」をテーマに行ったヒアリング調査では、約4割のショコラティエが「オーガニック素材のカカオ」や「脂質や糖質をおさえたローカロリーのチョコレート」など「健康」を意識した回答をしています。 さらに、「健康を気づかってチョコレートを選ぶ人が増えていると思いますか」という質問に対し、「増えている」と答えたショコラティエは43.3%。「増えていない」とした人の割合(33.3%)を上回りました。
こうした健康志向の高まりを受けて、楽天では2021年バレンタイン特集の一環として「健康志向チョコ&スイーツ」の特設ページを設置、低糖質チョコレートやグルテンフリーのチョコスイーツを紹介しています。
コロナ太りやコロナによる心身へのストレス、職場でのコミュニケーション不足が問題視される中、甘くておいしいだけのチョコではなく、健康に良いヘルシーなチョコレートはコミュニケーションツールの1つとして、予想を超える役割を果たしてくれるかもしれません。