ドラッグストアでは冬の人気商品が好調
新型コロナウイルスの影響で新しい生活様式がすっかり定着した2020年の夏。消費にも大きな変化が表れました。ビッグデータマーケティングを手掛ける株式会社True Dataが発表した2020年8月の「ドラッグストア、スーパーマーケットにおける消費動向」によると、8月のドラッグストア1店舗当たりの売り上げは前年同月比5.5%増、レシート数2.5%増。1レシートあたりの売り上げも2.9%増と、好調な動きを見せました。売上増を牽引したのは、やはりマスクをはじめとした感染症対策アイテムで、カテゴリ別伸び率ランキングの1~5位を衛生用品が占めています。特に通常は夏に需要が落ち込むマスクは売り上げが前年13倍を記録しました。また、同じく通常は夏に売れ行きが落ちる入浴剤が10位にランクイン(前年比+125%)。コロナの影響で在宅時間が増え、ゆっくり湯船に使ってバスタイムを楽しむ人が増えたことが背景にあるのかもしれません。
出典:株式会社TrueData プレスリリース
スーパーマーケットではビネガードリンクが好調
同じく2020年8月のスーパーマーケットの状況をみてみると、スーパーマーケットの業績もドラッグストアと同様に好調な動きを見せており、1店舗あたりの購買金額は前年同月比8.7%増。1店舗あたりのレシート数は前年同月比で2%減少しましたが、レシート1枚あたりの購買金額数は10.9%増えており、買い物の回数を減らしてまとめ買いを心がけている人が増えていることが伺える結果となっています。
そしてスーパーマーケットにおけるカテゴリ別伸び率ランキングでも、ドラッグストアと同様、マスクやハンドソープなど衛生用品が上位を占めました。特に品薄状態が一段落して価格も落ち着いてきたマスクが、前年同月比約31倍と驚異的な伸びを見せています。
また、生鮮食品はまとめ買いが難しいこともあってか、保存しやすい野菜や果物の缶詰の売り上げも上昇。トップ10に缶詰類が3カテゴリもランクインしています。
意外なところでは、6位にランクインしたビネガードリンク。ビネガードリンクの需要が伸びている背景には、健康意識の高まりから体に良いビネガードリンクの需要が増えたこと、あるいは在宅時間が増えて自宅で飲むドリンクの需要が増えたことが考えられます。
出典:株式会社TrueData プレスリリース
今回の調査結果を見てもわかるとおり、ニューノーマルな生活の影響で、通常であればこの時期には売れない商品の売上が伸びたり、逆に売れるはずの商品の売れ行きが伸び悩んだり・・・というイレギュラーな動きが起きており、マーケターには以前よりもさらに売上動向をタイムリーに把握することが求められているといえるでしょう。
今年もあと2カ月あまりでブラックフライデー(今年は11月27日)、クリスマス、お正月・・・と1年で最も消費が活発になる季節を迎えます。Criteoでは、このイレギュラーな年末商戦を乗り切るための5つのヒントをまとめたガイドブックをホームページで公開しています。ぜひ、御社の戦略にお役立てください。