Criteoは、独自のネットワークを駆使し、コマースマーケティング業界の変化をいち早くキャッチ。2018年の注目トレンドを先取りして、皆様にお届けします。
SNSとコマースの境界がより曖昧に
今年注目すべき2つめのトレンドは、SNSとコマースの一体化です。SNSの投稿を通じて商品やサービスを購入する人はますます増加していて、2017年10月、アメリカのSNS利用者を対象に行われた調査では、回答者のうち約65%が、「SNSの投稿を通じて直接商品やサービスを購入したことがある」と回答しました。なお、この調査では、商品やサービスを購入した際のプラットフォームとして、Facebookが最も多く使われていたこともわかりました。
実際、Facebookの台頭は目覚ましく、Facebook Marketplaceのサービスは、アメリカ、イギリス、オーストラリアなどを含む多くの国で提供されていて、最近ではヨーロッパの17の市場でも、売り手と買い手向けのサービスを拡大しています。
Amazonも、Amazon Sparkのローンチによって、SNSの分野に乗り出しました。Sparkは、InstagramやPinterestのように商品イメージを紹介して、即時の購入を可能にするサービスです。
課題は「ウォールド・ガーデン」への対応
今後、SNSの投稿と並んで注目されているのは、Facebook MessengerやWhatsAppのような、SNSのメッセージングサービスです。近い将来、より多くの企業が、SNSのメッセージングサービスを顧客とのチャットボットとして活用し始めるでしょう。Amazonでは、2018年にソーシャルメッセージングプラットフォーム「Any Time」のローンチを予定しています。WhatsAppやSlackと同じような機能を持つ「Any Time」は、AmazonのAIアシスタントであるAlexaに搭載される予定です。
つまり、大手SNSは自身の顧客データをウォールド・ガーデンに閉じ込める、つまり閉ざされた自社の領域に囲い込もうとする傾向を強めているのです。各ブランドと小売業者は、顧客との関係を構築し、それに付随する顧客データを獲得するための、新たな方法を模索していく必要があります。