BlackFriday.comの「2018 Holiday Shopping and Spending (2018年の年末商戦と消費)」調査によると、今年の年末のショッピングシーズンはすでに始まっているといいます。2018年はこれまでの記録を刷新するような、記念すべき年となるのでしょうか?Criteoでは、さまざまなデータや専門家の見解をもとに、今年のトレンドを次の5点にまとめました。
1. Eコマースの売上は2桁成長の見込み
Criteoのアナリティクス&データサイエンス部門担当副社長のジェイセン・ガレスピー(Jaysen Gillespie)は、eMarketerとの対談記事の中で、「今年の年末商戦におけるEコマースの売上は、2桁台の成長を見せるだろう」と述べました。その一方で「実店舗における売上成長は非常に緩やかなカーブを見せ、2%以下になる」と予測しています。
2.モバイルによる売上は全体の50%以上
Criteoのレポート「2018年の年末商戦に向けて」(英語) には、これを裏付けるデータが多数掲載されています。また、他の予測記事でもこの動向について、頻繁に言及されています。モバイルは、昨年の年末商戦においても主役でしたが、今年はさらにその存在感を強めることになるはずです。
3. 年末商戦の開始時期の前倒し
さらにジェイセンは、eMarketerの記事で、サンクスギビングデーについても言及しています。今年のサンクスギビングデーは例年より早い11月22日となるため、その分ショッピングに費やせる期間も長くなります。ジェイセンは「ネットショッピングの気軽さや便利さが向上していることに加え、小売業者によるプロモーションの開始時期が早まっていることからも、年末商戦の前倒しに拍車がかかっている」と指摘しています。
4. 小売業者の総収益の35%は、AIによる商品レコメンドから
ZDNetの記事によると、Salesforceの消費者インサイト責任者を務めるリック・ケニー(Rick Kenney)氏は、「今年の年末商戦における小売業者の収益の3分の1以上がAIベースの商品レコメンドによるものになるだろう」と予測しています。
5. 音声認識を活用したショッピングは微々たる割合
PracticalEcommerceの記事では、年末商戦の売上に占める音声認識を活用したショッピングの割合は、3%程度との予測が紹介されています。Deloitte社の調査ではもう少し楽観的ではあるものの、音声アシスタントを利用して年末シーズンにショッピングを計画している人の割合は4.4%にとどまるだろうと予測しています。
では、昨年の年末商戦からさらなる成長を遂げていくためには、どうすればよいのでしょうか?その方法をいくつかご紹介しましょう。
プロモーション開始はブラックフライデーより前に
買い物客はすでに年末シーズン用のギフトを探し始めています。Deloitte社が実施した2018年末商戦に関する調査では、「全く計画していなかった、あるいは何となく計画していた商品の購入が、総販売数の半分にのぼる」と報告しています。つまり商品をタイミングよく、しかも魅力的な価格で提示することが消費者の注意を引き、購入に至らせるための重要なカギとなります。
モバイル経由の販売に備える
現在、買い物客が商品の検索・購入を行うデバイスとして、デスクトップではなくモバイルを使う人が増えています。自社のサイト、プロモーション、クロスデバイス機能をモバイル対応に向けて最適化しておくことが極めて重要です。
商品レコメンドの追加またはアップグレード
AIベースの商品レコメンドを通じた販売が増えることを念頭において、現在利用しているテクノロジーを見直し、販売の最大化のために不可欠なパフォーマンスを発揮できるよう、準備しておく必要があります。小売販売に特化して開発されたソリューション、かつ関連性の高いパーソナライズされた商品レコメンドの提示ができ、信頼性に優れたデータの提供もできるソリューションを選びましょう。
音声認識を活用したプロモーションを検討
音声認識を活用したプロモーションは、今はまだシェアが小さいものの、今後5年で大きく成長すると考えられており、米国では2020年までに400億ドルに拡大するとも言われています。もし予算に余裕があるのなら、音声認識を活用したプロモーションを試験的に導入し、他社に先がけて試してみるものよいでしょう。
今年の年末商戦についてさらに詳しく知りたい方は、ぜひこの機会にCriteoのレポート「2018年の年末商戦に向けて:ピークとトレンド、そして調査結果」をダウンロードしてお読みください(英語)。