2日間で推計7500億円を売り上げた大人気イベント
新型コロナウイルスの影響で開催が見送られていたAmazonの年に1度の大セール「Amazonプライムデー」が、10月13日と14日の2日間、開催されることになりました。
AmazonプライムデーはAmazonがプライム会員向けに毎年夏に開催している年に1度の大セール。もともと売上が伸び悩む夏場の販売促進イベントとして2015年に始まった24時間のイベントでしたが、年々規模が拡大し、昨年はアメリカや日本カナダ中国など世界18カ国で2日にわたって開催され、世界中のプライム会員がオンラインマーケットプレイスで1億7500万点以上の商品を購入、2日間の世界総販売額は前年比70%増の71億6000万ドル(約7500億円)だったと推計されています。これは「ブラックフライデー」(年末商戦の初日)と「サイバーマンデー」(翌月曜日)のAmazonの販売実績を上回る額で、まさに世界1のオンラインセールと言えるでしょう。このイベントはプライムの新規加入者獲得にも大きく寄与していて、昨年はアマゾンプライム初日の申込みが1日の件数として過去最多、翌日もそれに次ぐ規模の申込みがあったということです。
プライムデーの波及効果で他のサイトの売り上げもUP!
プライムデーは他のオンライン小売業者にも大きな波及効果を及ぼしています。Salesforceの調査によると、2019年のアマゾンプライムデーが行われた2日間、他のECサイト全体でも昨年比37%も売り上げがUP。多くの小売業者がAmazonプライムデーの恩恵に預かっていることがわかります。実際、近年はAmazonプライムデーが告知されるやいなや、Amazon以外の小売業者がプライムデーに便乗したキャンペーンやプロモーションを強化、Amazonプライムデーによって高揚した消費者の購買意欲を刺激する戦略を展開しています。Salesforceの調査によると、2019年には小売業者の半数以上(51%)が何らかのプロモーションを行ってプライムデーに便乗したことが明らかになりました。
モバイルからの購入が急増
また、2019年のAmazonプライムデーでは、消費者のモバイルシフトにも注目が集まりました。2日間のプライムデー期間中、注文の49%とサイト訪問の65%がモバイルデバイスからのものだったのです。注文に関しては、対前年比20%増という目覚ましい成長が見られ、その傾向は2020年も続くものと見られます。それはつまり、プライムデーに便乗して売り上げ増を狙う小売業者にとってモバイルサイトの整備が欠かせないとうこと。消費者が御社のサイトで欲しい商品を見つけてから購入するまでの間に購買意欲の妨げとなるようなストレス要素を取り払うよう、モバイル体験を見直さねばなりません。
今年の目玉商品は?
気になる2020年Amazonプライムデーの目玉商品はアイロボットやFUJIFILMのミラーレス一眼レフカメラ、シャープのヘアドライヤーといった家電製品、ストウブの鍋やティファールの鍋6点セットなどの日用品が中心。このほか、プライムデーの期間中は、国産の生本まぐろやローストビーフ、うなぎ、ぶどうといった高級食材が最大50%割引となるAmazonフレッシュも注目を集めています。
また、合計で20,000円(税込)以上お買い物をすると、Amazonポイントを最大で5,000ポイント獲得できるプライムデーポイントアップキャンペーンも開催される予定で、今年もAmazonプライムデーは大いに盛り上がりをみせてくれそうです。プライムデーで盛り上がった消費者の購買意欲を「独身の日」やブラックマンデー、そして年末商戦にどうつなげていくのか、EC市場の動向から当分目が離せそうにありません。
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