ますます拡大を続けるアプリ市場。一説によると平均的なスマホユーザは約80個のアプリをダウンロードしており、うち40のアプリを毎月使っているとも言われています。当然、アプリに投資される金額も増え続けており、今やアプリはデジタルマーケティングに必須のツールとなっています。各企業やブランドの多くがアプリを開発し、あの手この手で消費者にアプリのダウンロードを促しています。しかし、ここで忘れてはならないのは、アプリをダウンロードさせることがマーケティングのゴールではないということ。ダウンロードしたアプリの使用を促し、商品やサービスの購入に繋げなくては意味がありません。では、ユーザにアプリを開いてもらうためには、どうすればいいのでしょうか?今回は「通知機能」と「SNS」をキーワードに、興味深い調査結果をご紹介します。
最も有効な通知機能は?
通知機能とは、文字通り、ユーザに向けて何らかの方法でお知らせやクーポンなどを送り、アプリやサイトへの訪問を促す機能のこと。株式会社ジャストシステムが2019年2月に17~69歳までの男女1100人を対象に行った調査では、「ECサイトまたはアプリからの新商品やキャンペーン方法などの通知方法」として「使用している」と答えた人が最も多かったのは、メールマガジン(61.0%)で、次いでアプリのプッシュ通知(29.2%)、SNS(24.0%)ダイレクトメール(23.7%)、と続きました。
Q : ECサイト(またはアプリ)からの、新商品やキャンペーン情報などの通知方法について、あなたが利用している通知方法をすべてお選びください。出典:Eコマース&アプリコマース月次定点調査(2019年2月度)/株式会社ジャストシステム
また、上記の通知方法のうち、最も商品の購入につながっている通知方法についての回答も、同じくメルマガと答えた人が最も多く(43.4%)、ついでアプリのプッシュ通知(12.9%)⇒SNS(11.4%)⇒ダイレクトメール(8.0%)の順番でした。アプリの台頭著しい中にあっても、メルマガは依然として、ユーザとの有効なコミュニケーション手段であると言うことができそうです。
最もよく購入につながるSNSは、やはり・・・?
ただし、若者を中心にメール離れが進んでいることを鑑みると、メルマガの一人勝ち状態は、そう長く続かないでしょう。メールではなくLINEやFacebookのメッセージ機能でやりとりする人が増えていることからも、今後はメルマガよりもSNSへのプッシュ機能をきっかけとした購入が増えることが予想できます。では、数あるSNSのうち、ユーザがECサイトやアプリからの通知受け取りに使っているのは、どのSNSなのでしょうか?
同じくジャストシステムの調査によると、「ECやアプリからの通知を受け取るSNS」として回答した人が最も多かったのは、「LINE」(73.6%)、次いでTwitter(60.1%)、Facebook(41.2% )、インスタグラム(38.5%)という結果になりました。
Q:あなたがECサイト(アプリ)からの通知を受け取っているSNSについて、あてはまるものをすべてお選びください。出典:Eコマース&アプリコマース月次定点調査(2019年2月度)/株式会社ジャストシステム
ここで注目すべきは、通知の受け取りに使われているSNSの順位と、実際に購入に繋がっているSNSの順位が同じではないこと。同じくジャストシステムの調査によると、最も商品の購入に繋がっているSNSの順位は、LINE(38.0%)
⇒Twitter(23.2%)⇒Instagram(14.8%)⇒Facebook(11.3%)でした。そう、通知を受け取っていると答えた人はFacebookの方が多かったのに、購入に繋がっているSNSとしてはFacebookよりもInstagramを挙げた人が多かったのです。
Q 最も商品購入につながっていると思うSNSをひとつお選びください。
出典:Eコマース&アプリコマース月次定点調査(2019年2月度)/株式会社ジャストシステム
最近は、ここに名前の挙がっていないSNS、たとえばYou TubeやTikTokの成長も著しく、若年層を中心にユーザ数を増やしています。このように常に変化の波にさらされているデジタルマーケティング業界においては、通知方法1つとっても、従来と同じ方法を続けていては、近い将来、思うような効果を挙げられなくなってくるでしょう。アプリをまだ導入していない、或いはアプリを十分に活用できていない、SNSとの連動がうまくできていないという企業やブランドは、すぐにでも何らかのアクションを起こす必要があります。リターゲティングだけでなくアプリ活用やアプリ内広告にも優れたソリューションを備えたCriteoを、この機会にぜひご活用ください。