2015年ごろに登場し、海外メディアの間ではすでに広く普及しているヘッダービディング。日本でも2017年あたりから、よく耳にするようになり、2018年6月にはYahoo!アドエクスチェンジがヘッダービディングへの対応開始を発表して話題になりました。一部では「メディアの救世主」と称されるヘッダービディングとは、どのようなものなのでしょうか?今回のブログでは、その仕組みと効果についてご紹介します。
ヘッダービディングの仕組み
これまでデジタルマーケティングでは、パブリッシャー(メディア)は広告枠をマネタイズするためのアドエクスチェンジを1つに絞るのが常識でした。この方法はメディアにとって簡単(アドエクスチェンジの運用方針を決めて、運用結果を月次集計するだけ)なので、一見、マネタイズの方法として非常に効率が良いように見えます。しかし、実はアドエクスチェンジを1つに絞るのは、あまり効率の良い方法ではありません。なぜなら、この方法では適切な広告が配信できないケースや手数料を余分に払わざるを得ないケースがある上、レイテンシーのリスクもあるからです。
これらの問題を解決するために開発されたのが、ヘッダービディングです。ヘッダービディングとは、専用タグをWebサイトのHTMLに設置し、通常用いているアドサーバーへの広告リクエストよりも先にヘッダービディング用サーバーに広告リクエストを行って高単価な広告を決定し、その広告を通常のアドサーバー内にある広告と競わせ、単価が高いほうの広告を配信する仕組みのこと。すべてのアドエクスチェンジに同タイミングで広告のリクエストが送られるので、同一のインプレッションに対して全く同じタイミングで入札することが可能です。
<図>ヘッダービディングを用いた広告配信の仕組み(fluct magazineより引用)
ヘッダービディングのメリット
- インプレッション本来の価格がわかる
配信される広告は純粋な競争で決定されるので、パブリッシャーはインプレッション本来の価格を知ることができます。 - 一番高い価格で入札する広告主を見極めることができるようになる
インプレションの価格をパブリッシャー自らが決定できるようになり、最も高い価格で入札する広告主を見極めることができるようになります。 - レイテンシーを改善できる
一斉に広告リクエストを行うため、広告リクエストの頻度を大幅に減らすことができ、レイテンシーのリスクを軽減することができます。
ヘッダービディングは、従来の入札方法と比べて導入・運用コストが高い、導入まで時間がかかるという指摘もありますが、いずれも、導入にあたって適切なパートナーを選べば、折り合いがつけられる問題です。ヘッダービディング導入は多くのメディアにとって画期的な経営改革、そして文字通り「救いの手」となることでしょう。
Criteoのヘッダービディング
Criteoでも、パブリッシャーの皆様向けにヘッダービディングサービス「Criteo Direct Bidder」をご用意しています。
Criteo Direct BidderはCriteoの優れたテクノロジーに裏付けられた便利な機能を駆使して不透明な入札メカニズムを排除、予算の有効活用とレイテンシーリスクの回避を同時に実現します。
Criteo Direct Bidderについて詳しくお知りになりたい方は、下記フォームより、お気軽にお問い合わせください。