ファーストプライスオークションへの移行とCriteoの取り組み

更新日 2021年01月13日

ここ数年、業界ではファーストプライスオークションへの移行が進んでおり、Criteoもその対応に取り組んできました。

一方、セカンドプライスオークションは10年以上前に登場した手法ですが、ヘッダービディングの効果を活かせるものではありませんでした。

しかし、Googleが2019年9月にファーストプライスオークションをロールアウトしたことを受け、業界全体でのファーストプライスへの移行もほぼ完了すると思われます。

ファーストプライスオークションへの移行は、広告主にとってどのような意味を持っているのでしょうか?その仕組み、影響は?

経済の専門家は、一般商品のオークションにはセカンドプライスが最も公平な方法だと指摘しています。なぜなら、理論上、最適な入札額はその商品の実際の価値を反映するものであり、競争に左右されるものではないからです。アドテク分野において、セカンドプライスはバイヤーがそのパブリッシャーの広告枠に支払ってもよいと考える最上限の金額を入札するモチベーションとなりますが、落札後に支払う金額は入札額よりも低い額で済みます。

一方で、ファーストプライスオークションは入札額と実際に支払う額が同じのため、入札額を高く設定しすぎないように、他の広告主の入札額を推測しつつ入札しなければなりません。これは過剰支出のリスクと潜在的なパフォーマンスの問題を引き起こします。

また、市場関係者の一部は、ファーストプライスとセカンドプライスに関係なく、価格をコントロールしてセカンドプライスオークションから付加価値を集めようとしています。たとえば、ソフトフロア方式では価格に制限を設けますが、下限をわずかに下回る入札額なら容認されます。こうしたメカニズムは、ファーストプライスとセカンドプライスの中間をとった「ハイブリッド方式のオークション」として位置付けられます。ファーストプライスオークションは透明性が高く、誠実な入札が求められるため、バイヤーとセラーの双方がインプレッションの実勢コストを把握することができます。

各オークションに対するCriteoの対処法は?

ヘッダービディングのパイオニアであるCriteoは、かなり前から独自のパブリッシャー向けマネタイズテクノロジー「Criteo Direct Bidder」の開発・提供を通じて、市場のファーストプライス化に対応してきました。

Criteoがスマートな入札テクノロジーの開発に着手したのは5年前のことです。以来、クライアントとパブリッシャーの双方がディスプレイ広告の入札による収益を最大化できるよう、取り組んできました。Criteoの先進的な入札テクノロジーは、セカンドプライスからの移行が進む市場の中で常に進化を続けながら、ファーストプライスだけでなく、その他の複雑化した環境においても効果的に対応できるようになっています。

まず、機械学習アルゴリズムがユーザーの所在地や時間的な要素を考慮し、オークションのタイプ(ファースト、セカンド、ハイブリッド)、競争圧力、適切な均衡価格などを予測します。その後、Criteoの入札テクノロジーが広告主とパブリッシャー双方にもたらされる価値が最大化されるよう、最適な単価を入札します。

変化し続けるオークション環境において、Criteoはこれからも需要と供給のマッチングの効率化に努めます。そして、様々な環境/オークションへの適応を実現するダイナミック入札テクノロジーの開発を通じて、御社が入札から最大限の価値を享受できるようにサポートいたします。