「鏡よ、鏡よ、鏡さん、世界で一番ステキなインスタグラマーなのは誰?」
美しい画像やセルフィーなどで彩られたInstagramは、まさに美を追求するためにあると言っても過言ではありません。世界のビューティブランドもまた、同じように考えているはずです。
Statistaの調査によると、Instagramは世界のほぼすべて(96%)のビューティブランドのマーケティング活動で利用されています。その理由は、Instagramの優れたビジュアル性や機能だけによるものではありません。Criteoの「ショッパーストーリー」のレポートでも指摘している通り、購買行動においてさまざまなデバイス、チャネル、プラットフォームを使い分ける買物客は、総じて価値が高いことが明らかになっており、彼らは平均的な買物客と比べて、オンラインで22%、オフラインでは3%多く消費する傾向があるからです。
各ブランドが運営するInstagramアカウントの戦略、スタイル、トーンなどは企業によってさまざまですが、Instagramを上手く使いこなしているブランドは、こうしたチャネルが単にモデルの顔や商品の画像を投稿する場ではないことを十分に理解しています。本ブログでは、Instagramの運用を通じて特に優れたマーケティング効果を上げている10のブランドをご紹介します。彼らの取り組みからは、参考になるヒントがたくさん得られるはずです。
1. Glossier:フォロワーと友だちになる
非常に親しみやすく、思わず手を伸ばしてハグしたくなるような雰囲気を演出しているのが、GlossierのInstagramです。熱狂的なフォロワーを持つこのビューティブランドは、プロモーションコンテンツと遊び心のある投稿をバランス良く組み合わせながら、リグラム(投稿のシェア)を増やして、フォロワーを拡大する戦略を実践しています。このブランドのアカウントには、パッケージ、夕焼け、ピンクの天井など、イメージカラーをふんだんに取り入れた多くの写真が投稿され、こうしたクリエイティブを生かした戦略がブランディングの強化につながっています。Glossierのフィードはまさに、同社の商品の中でも特に人気の高いハイライタースティックのようなきらめきで彩られています。
2. MAC:プロのコミュニティとつながる
独特の思い切ったスタイルのコレクションで知られるMACは、Instagramでもファンの期待を裏切ることはありません。同社では、キラキラ輝く目もとや落ちにくいリップだけでなく、MACのアーティストをリグラムして#MACArtistChallengeや#MyArtistCommunityといったハッシュタグでプロモーションを展開し、MACのメイクアップアーティストのコミュニティを盛り上げています。ロイヤルティの高いファン層を獲得したいのであれば、このアカウントは要チェックです。
3. NYX:ミッションを強調する
NYXは、Instagramのユーザーに#nyxcosmeticsというタグの使用を促すことで、同社の商品のクリエイティブな使用例を紹介し、注目を集めています。もちろん、こうした使用例の他にも、同社のアカウントは商品をアピールする美しい画像が豊富に掲載されています。また、すべての商品がクルエルティーフリー(商品のテストで動物の虐待などが行われていないことを示すラベル)であることも、#crueltyfreebeautyというハッシュタグを使って示されています。
4. Urban Decay:使い方を紹介する
Urban DecayのInstagramは、商品の広告やメイクアップのヒントなどを紹介する豊富な動画コンテンツで人気を集めています。商品を持っていることと、使いこなすことは別ものです。フォロワーはこれらの動画を見てプロのメイクアップ術を学ぶことができるため、両者の間でWin-Winの関係が構築されています。
5. Anastasia Beverly Hills:フォロワーをブランドアンバサダーに育て上げる
最近のメイクでは、眉がポイントになることが多くあります。AnastasiaのInstagramでは、完璧なアーチを描く方法を紹介した動画チュートリアルが豊富にアップされています(ほとんどがリグラムによるもの)。これにより、Anastasiaはチュートリアル動画を自社で制作しなくても、自社のアイテムでいかに眉を変えられるかをオーディエンスに伝えることができます。そして、フォロワーはその方法を具体的に知ることができるので、ここでもWin-Winの関係の構築が期待できます。
6. Too Faced:期待が需要を生む
Too Facedでは、新商品の発表の度にInstagramを有効活用しています。同社はまず、新商品の発売時期を知らせる「ティーザー投稿」によってフォロワーの関心を集め、発売後は商品別のハッシュタグを使用した投稿によって新しいアイテムをアピールします。また、各投稿は内容が異なるので、フォロワーに飽きさせることなく商品をプロモーションできます。商品の予告や特別オファー、無料サンプルなどを提供するToo Facedのアカウントは、Too Facedのファンにとってフォローする価値が高いと言えるでしょう。
7. Benefit:シェアを促す
フォロワーとのインタラクションの多さで群を抜いているのが、BenefitのInstagramです。フォロワーに質問を投げかけたり、友人をタグ付けするように促したりするなど、ファンをキープしながら新規のオーディエンスからのブランドアウェアネスを高めています。また、Snapchatを使ったスマートなクロスプロモーションも両チャネルでのフォロワー獲得に一役買っており、リグラムを巧みに利用した詳細な商品紹介もフォロワーから好評です。
8. Lush:リサーチツールとしての活用
Lushの少し変わったバスグッズはInstagramへの投稿に最適です。棚に飾っても、バスタブに溶かしても、見て楽しめるLushの商品がアップされるフィードは、常に遊び心にあふれています。「お風呂とシャワー、どっち派?」「Lushでお気に入りの薔薇アイテムは?」など、フレンドリーな質問をフォロワーに投げかけることで、価値ある情報を顧客から継続的に収集しています。
9. Bare Minerals:ファンの問題を解決する
Bare MineralsのInstagramアカウントの最大のメリットは、困ったときに役立つメイクアップ動画がたくさんアップされているところです。こうした貴重な動画は、「デートに遅れそう」「あと10分で出勤」「突然、誰かが訪ねてきた」など、さまざまな状況で30秒以内にできるメイク術を教えてくれます。3つのアイテムを使って1分以内に何とかしたいなら、間違いなくこのアカウントがおすすめです。
10. Kat von D Beauty:セレブを活用する
セレブを上手く活用したブランド戦略で知られるのが@katvondbeautyです。Kat Von Dの個人Instagramアカウントへのリンクを追加したり、Katが登場するチュートリアルや会話が見られるYouTubeチャンネルにフォロワーを誘導したりしています。ナチュラルカラーやガーリーピンクが趣味じゃないというない人は、このエッジのきいたロックスター系のフィードがおすすめです。
今回ご紹介した10のブランドは、リグラムやライフスタイルコンテンツ、カスタムハッシュタグ、動画、チュートリアル、プロモーションなど、さまざまなアプローチを巧みに使ってInstagramを有効活用しています。これらの取り組みは、数百万人のフォロワーの獲得や潜在顧客の発掘といった形で成果をあげています。
What else can you do?
こうしたInstagramのネットワークの力をさらに引き出すために効果的なのが、Instagramを活用したダイナミックリターゲティング広告です。約8億人の(そして有望な)ユーザーを持つInstagramは、リターゲティングキャンペーンでは極めて価値の高いチャネルと言えます。パーソナライズされた広告を使って顧客化できる可能性の高い買物客をリエンゲージすれば、売上を12%以上増加させることも可能です。
Criteoが特におすすめするソーシャルリターゲティングキャンペーンを利用したサクセスストーリーをこちらで3つご紹介しています。ぜひご覧ください。
リターゲティングについてさらに詳しく知りたい方は、CriteoのEブックをご覧ください。