女性の7割が「転職の進み具合が悪くなった」と回答
新型コロナウイルスの感染拡大により、思い描いていたキャリアプランが大きく変わってしまった・・・という人も少なくないでしょう。特に「そろそろ転職を」と考えていた場合は、予定変更を余儀なくされるケースも多いようです。転職サイト「女性の転職type」が2020年5~6月にかけて、転職を検討中の女性会員1024人を対象に行った調査では、回答者の72.3%が「転職の進み具合が悪くなった」と回答、「進み具合が良くなった」と回答した人(5.7%)を大きく上回りました。
転職の進み具合が悪くなった理由としては、「応募したい求人が減った」が67.1%と最も多く、次いで「応募していた企業の採用が中止・延期になった」(46.5%)、「企業からの連絡が遅くなった」(46%)、「書類選考が通らなくなった」(34.1%)、「面接の日程調整が難しくなった」(22.9%)という結果に。新型コロナウイルスの影響で業績が悪化したり、先行きが不透明になった企業が増えたことで結果的に求人数が減っていること、そして企業側の業務体制が変わったことで求人対応のペースが遅くなっていることを実感している人が多いようです。
実際、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、今年に入ってからエンジニア以外の職種では全体的に求人数が減少、特に女性に人気の高い事務職系の求人は、昨年の半分以下にまで落ち込んでいると言われています。転職してキャリアアップを図るはずが、求人自体がなくなってしまったため、いったん転職活動を見送っている女性も少なくないようです。
逆に転職活動がしやすくなった人も!
一方、新型コロナウイルスの影響で「転職活動の進み具合が良くなった」と回答した人もいます(全体の5.7%)。その理由として最も多かったのが「面接がオンラインや電話になった」で55.9%。オンラインや電話での面接を億劫に感じる人がいる一方で、それを歓迎している人も一定数存在していることがわかります。確かに、子育て中でなるべく家を留守にしたくない人や感染リスクを下げるために極力外出を控えたい人にとっては、会場に出向いて面接を受けるよりもオンライン面接のほうが、抵抗が少ないのかもしれません。
また、「転職活動の進み具合が良くなった」と回答した理由として「書類作成など応募前の準備に時間が割けるようになった」(20.6%)、「面接の日程調整がしやすくなった」(17.6%)、「企業への返信がすぐにできるようになった」(5.9%)を挙げた人も少なくなく、外出自粛で自宅にいる時間や自由に使える時間が増えたことが、結果として転職活動にプラス効果をもたらした面もあると言えるでしょう。
また、「転職活動の進み具合が良くなった」と回答した人の32.4%が、「応募したい求人が増えた」と回答しています。コロナウイルスの影響で自宅にいる時間が増え、ゆっくりと求人情報を見る時間を確保できたからこそ、「これまで目につかなかった業界や企業の求人に気づくことができた」という人もいるのかもしれません。いずれにせよ、コロナというピンチをチャンスに変えて転職を成功させるには、こういった前向きな意識を持つことが欠かせないと言えるのではないでしょうか。
今後、オンラインでの求人・面接がますます普及していくことを考えると、求人をする企業側、応募する側とも
にオンラインでの意思疎通やPRのノウハウを身に着けておくことが、成功の鍵ということができそうです。