マーケティング業界でも、本当によく耳にするようになったAIと機械学習。なんとなく知ってはいるけど、いざ両者の違いを説明しようとすると…、う~ん、結構難しいですよね。そこで今回は改めてこの2つの言葉が何を意味し、マーケティング業界にどんな影響を与えているのか、整理してみましょう。
- AIって何?
AI(人工知能)とは、人間の知的行動を模倣する機械の能力のことを指します。AIは、大きく分けて応用AIと汎用AIの2つのグループに分類されます。
まず、応用AI(別名:縦型AI/特化型AI)は、主に株取引や広告のパーソナライゼーションなど、特定のニーズに用いられるスマートシステムのこと。
一方、汎用AI(別名:強いAI/完全なAI)は、人間に代わって作業を行うシステムや装置のことを指し、たとえばSF映画に出てくる近未来ロボットやドロイドのようなものだと理解しておけばよいでしょう。
- MLって何?
一方、ML(機械学習)とはAIにおける研究課題の一つで、人間が持つ学習能力と同じような機能をコンピュータで実現しようとする技術・手法のことを指し、画像認識や自然言語処理など、AIに関するさまざまな開発に役立てられています。
最もよく知られている機械学習の手法の1つが、ディープ・ラーニングです。ディープ・ラーニングは人間の脳の構造をヒントに開発された最新のテクノロジーで、人間の脳内で神経細胞が働くのと同じように人工ニューロンを働かせることによって、膨大な数のデータを処理することができます。
ディープ・ラーニングの特徴は、人工ニューラルネットワーク(脳機能の特性をコンピュータ上に再現した数学モデル)を通じて大量のデータを送り込み、システムを「訓練」すればするほど、データをますます正確に処理できるようになること。そう、MLは文字通り「学習」する力を持っているのです。
- MLがマーケティングに与える影響とは?
AIやMLの進化はマーケティング業界にも、すでに様々な変化を起こしています。中でも、小売業者やブランドのマーケターにとって最も重要な変化は、顧客データを、より詳細に分析できるようになったことです。つまり小売業者やブランドは、MLの膨大な情報処理能力を活用することによって、顧客の購入履歴や傾向、好みを細かく分析し、その結果に応じて、これまでにないほどパーソナライズされた広告やショッピング体験を、顧客に提供できるようになったのです。
しかも、さきほど述べた通り、MLはデータを与えられれば与えられるほど、自ら「学習」し、その機能を向上させることができるため、買物客の好みや特徴を学べば学ぶほど、システムはより適切な商品、広告、価格を的確に予測し、選択できるようになります。
今、デジタルマーケティング業界では、魅力的かつ高度にパーソナライズされたショッピング体験を顧客に提供し続けるために、MLの効率性と人の創造性の融合が急速に進められています。
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